■ 緑内障ってどんな病気? |
視神経が損傷し、視野が欠けてしまう病気です。白内障と並んで中高年の代表的な目の病気で、最近の大規模な調査では、中高年の20人に1人が緑内障をもっていることが予測されています。自覚症状が少ないため、多くの人たちが緑内障と気付かないあいだに進行していることが多いので、40歳を過ぎたら一度眼科で緑内障のおそれがないか、診察をうけることをおすすめします。 |
■ 緑内障ってどうするとなるの? |
目の中の房水(目に栄養を運ぶ液体)が排水されにくい、または排水されない状態になり眼球内の圧力(眼圧)が高くなることで視神経が損傷して発症します。また、眼圧が正常であっても視神経が損傷する正常眼圧緑内障もあります。 |
■ どんな症状が出たら診察を受けるべき? |
視野欠損、目の痛み、目の疲れ、頭痛や眼球を重く感じたりする場合はすぐに診察を受けて下さい。 |
■ どんな検査をするの? |
まず視力、眼圧を測定するとともに眼底検査で詳しい視神経の観察を行います。 また視野検査も必須です。更に隅角といって、房水の流出路を観察し視神経への影響を調べます。 |
■ どんな治療をするの? |
失明にもつながる病気であるため、継続的な治療が大切です。 原則的には点眼治療をおこない、それでも十分な効果が得られない場合は手術治療をおこないます。 |
■ 白内障ってどんな病気? |
ピントを合わせるためのレンズである水晶体が濁り、視界がかすんだり光のまぶしさが増すなどの症状が出てきます。原因としては加齢が最も多く、早い人では40歳位から発症することもあります。水晶体の濁りは少しずつゆっくり進んでいきます。 |
■ どんな症状が出たら診察を受けるべき? |
視界がかすんだり光をいつも以上に眩しく感じたら診察の合図。すぐに診察を受けるようにしましょう。また、上記のような症状がなくても40歳を超えたら診察を受けてください。早めの診察で合併症などの多くのリスクを回避することができます。 |
■ どんな治療をするの? |
白内障が進行し、視力の低下が著しい場合の有効な治療法は手術です。今おこなわれている最も一般的な手術の方法は、水晶体超音波乳化吸引術および眼内レンズ挿入術といい、特殊な超音波の器械で濁った水晶体を細かく砕きながら吸い出したあと、眼内レンズという小さなプラスチックのレンズを埋め込みます。症状にもよりますが手術に要する時間は5?10分程度となっています。 |
■ 飛蚊症って何? |
ある日突然に、あるいは、いつの間にか目の前に蚊やゴミのような物が飛んで見えたり、雲のようなものが浮いて見えたり、墨を流したように見えたりする病気です。飛蚊症は、あらゆる年齢層に起こりますが、高齢の方ほど、特に近視の人ほど多く見られます。このような症状がでたら、早めに眼科専門医の診療を受けてください。 |
■ どんな検査をするの? |
網膜・硝子体の状態を観察するため、眼底検査を行います。すみずみまで観察するため、瞳を大きくする目薬(散瞳剤)を用います。検査後はしばらくの間、ものが見えづらくなりますので車や自転車での来院は控えて下さい。 |
■ 糖尿病網膜症ってどんな病気? |
現在、糖尿病網膜症は中途失明の原因の第一位で、毎年3000人以上が失明しています。初期は自覚症状が乏しいため、気がつかないうちに病気が進行してしまい、ある日突然、眼底に大出血や網膜剥離を起こして、失明の危機にさらされることがあります。 網膜症の早期発見・早期治療が何より大切です。糖尿病と診断されたら、眼科での定期的な網膜症のチェックを受けて下さい。 糖尿病では、網膜症や網膜剥離は緑内障のみでなく、白内障、外眼筋麻痺などさまざまな眼疾患が発現します。 |
■ なぜ糖尿病網膜症になるの? |
糖尿病で高血糖状態が続くと、血管に多くの負担がかかり、血液の流れが悪くなってきます。糖尿病になると、目や腎臓に障害が起こりやすい理由は、目や腎臓には細い血管がたくさんあるためです。 網膜には、目に酸素を運ぶための細い血管がたくさん走っていますが、血液の流れが悪くなると、網膜が酸素不足となるために、血管がもろくなり、血管壁から血液中の成分が漏れ出したり、血管が破れて出血したりします。 さらに進行すると、広い範囲で血管が詰まり、異常な血管が発生するなどの変化も起こってきます。このような血管の異常によって、網膜にさまざまな障害が起こります。 |
■ どんな治療をするの? その1 |
網膜症が軽い段階であれば、次のような治療で、進行を抑えることができます。 |
● 血糖コントロール |
食事療法、運動療法、薬物療法などにより、血糖値をコントロールすることで病変の悪化を防ぐことができます。 |
● 凝固(レーザー治療) |
網膜の虚血部分へレーザー光を照射し、熱で凝固します。これによって酸素の必要量が減り、異常な血管(新生血管)の出現を防ぐことができます。 外来で受けることができ、何回かに分けて千箇所以上凝固します。 |
■ どんな治療をするの? その2 |
症状が進行してしまった場合は、手術が必要になります。 |
● 硝子体手術 |
硝子体(眼球内のゼリー状の組織)の大出血や網膜剥離によって低下した視力を少しでも回復させるため、または維持するために行います。 この治療法のおかげで、最近では高い確率で網膜剥離も治せるようになりました。しかし、眼球内のさまざまな組織を修復する複雑な手術なので、手術が成功しても視力回復は不十分なことがあります。硝子体手術は、眼科手術のなかでも高度な技術が必要とされるうえに、特殊な機器が必要です。そのため、すべての医療機関で行えるというわけではありません。 早い段階で網膜症を発見できれば、治療もそれだけ簡単に済み、治療の効果も上がります。糖尿病網膜症では、早期発見・早期治療が何よりも大切です。 まず視力、眼圧を測定するとともに眼底検査で詳しい視神経の観察を行います。 また視野検査も必須です。更に隅角といって、房水の流出路を観察し視神経への影響を調べます。 |
■ VDT症候群って何? |
VDTとはビジュアルディスプレイターミナルのことで、VDT症候群とはコンピューターやテレビ画面、携帯電話の液晶画面などのディスプレイを集中して長時間見続けることで発症する、疲れ目や身体の不調のことをいいます。近年、このVDT症候群で、目の不調を感じる人が増えています。 |
■ 要因と対策は? |
VDT症候群の要因は様々であり、いくつかの要因が複合的に絡み合って発症します。その要因として多いのはドライアイです。長時間集中してPCモニターを見続けると、まばたきの回数が減り、目が乾燥することによって、非常に疲れやすくなります。 パソコンのモニターを目線の高さに置いているかたは、目が乾きやすく、疲れやすくなりますので要注意です。モニターの位置はなるべく低くして、目線を下げることによって、涙液の蒸発を最大30%程度抑えることができます。 また、メガネの度数は本来年齢や仕事の内容に応じて適切な度数を決めることが重要です。しかし、多くの人は遠くが良く見えるように度数を合わせがちです。30代後半以降はピントをあわせる力(調節力)が低下しますので、遠くの見え方を優先したメガネでは、デスクワーク時に疲れてしまいます。生活環境や仕事内容、年齢に応じた適切な視力矯正をすることが大切です。 |
■ 花粉症ってどんな病気? |
花粉症とは、花粉によるアレルギー反応のことで、症状は主に目と鼻に現れます。免疫という防御機能が花粉(アレルゲン)に対して過剰に働き、花粉症の症状が出ます。 花粉が飛ぶ時期は、2月から4月にかけてのスギ花粉が最も多く、全体の80%を占めています。 |
■ どんな症状が出るの? |
● 一般的な症状 |
目のかゆみ・充血・涙目・異物感などがあり、目の周りやまぶたがはれることもあります。目以外の症状として、くしゃみ・鼻汁・頭痛・咳などがあります。 |
● こんな症状も? |
上記の症状の他に、食欲不振・不眠・イライラ感・倦怠感・集中力低下などの精神神経症が出てくることもあります。 |
■ どんな治療をするの? |
眼鏡やマスクの着用が効果的。 目を洗うと傷をつけてしまう恐れがあるため、人口涙液等の点眼が有効。 花粉が大量に飛ぶ日は洗濯物を部屋に干す。 外から帰宅した際は衣服についた花粉を十分落としてからお家に入る。 |
■ 予防法豆知識 |
まず視力、眼圧を測定するとともに眼底検査で詳しい視神経の観察を行います。 また視野検査も必須です。 更に隅角といって、房水の流出路を観察し視神経への影響を調べます。 |